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不倫・浮気の示談書作成方法と注意点を徹底解説!

不倫・浮気の示談書の作り方

旦那さまや奥さまが不倫・浮気したときには浮気相手に慰謝料請求できますが、浮気相手と交渉をして合意ができたら、合意内容を書面化しておく必要があります。

 

このときの書面を「示談書」と言います。

 

そもそもなぜ「示談書」が必要になるのでしょうか?

 

また「示談書」を作成するときには、どのような点に注意すべきかも知っておきましょう。

 

今回は不倫や浮気の「示談書」の意味と作成方法、注意点について解説します。

 

浮気の示談書とは

浮気の示談書

不倫や浮気の慰謝料請求をするとき「必ず示談書を作っておくべき」と言われますが「そもそも示談書が何かわからない」という方もおられるでしょう。

 

示談書とは「不法行為が行われたときに、加害者と被害者が損害賠償金についての話合いをして、合意した結果をまとめた書面」です。

 

これだと少しわかりにくいので、1つ1つ噛み砕いてみていきましょう。

 

示談書は「示談」の結果をまとめた「書類」です。

 

そして「示談」とは「不法行為の加害者と被害者との間の損害賠償についての話し合い」です。

 

「不法行為」というのは、故意や過失による違法行為によって他人に損害を発生させるものです。

 

たとえばわざと相手を殴ったり傷つけたりすると不法行為となりますし、交通事故も1種の過失による不法行為です。

 

「不倫」「浮気」は故意に行われるものですし、旦那さんや奧さんに対する重大な裏切り行為ですから法律上「不法行為」になると考えられています。

 

そこで浮気相手が自分の旦那や嫁が浮気したときには、浮気相手に不法行為が成立して慰謝料請求できるのです。

 

このように浮気相手が「加害者」あなたが「被害者」という立場になり「不法行為にもとづく損害賠償請求」について話合いをするので、慰謝料の話合いは「示談」の1種となります。

 

そして「示談」の結果を書面にまとめた和解書を「示談書」と言うのです。

 

以上が示談書についての説明です。

 

浮気の示談書を作成する必要性

浮気の慰謝料

慰謝料請求をして浮気相手と合意したとき、どうして示談書を作成する必要があるのでしょうか?

 

示談書を作成する意味やメリットを確認していきましょう。

 

相手に「約束していない」と言わせない

示談書を作成すると、浮気相手との間で「慰謝料を〇〇円支払う」という約束をした事実がはっきりします。

 

これにより浮気相手が後になって「そんな約束はしていない」と言えなくなる効果があります。

 

もしも書面化せずに口約束であれば、浮気相手に「約束通り支払いをしてほしい」と言っても「知らない」と言われて逃げられるおそれがありますが、示談書があるとそのような言い訳ができなくなります。

 

支払いがなかったときに追及できる

浮気の示談書を作成しておくと、浮気相手が万一支払いをしなかったときにも役立ちます。

 

浮気相手が約束通りに支払いをしなかった場合、「約束したのだから慰謝料を支払ってほしい」と要求したいところですが、もしも示談書がなかったら合意した事実が明らかになりません。

 

相手に無視されたらそれ以上追求する手段がありませんし、第三者に相談をしても「どっちの言っていることが本当か分からない」と言われるだけで、諦めるしかなくなるでしょう。

 

示談書さえあれば、こちらの言っている内容が正しいとわかるのです。

 

裁判の証拠にもなる

慰謝料請求訴訟

浮気相手が約束通り支払いをしないときには、最終的に「慰謝料請求訴訟」という裁判をしなければなりませんが、裁判で勝つためにも示談書が非常に重要です。

 

裁判では証拠のない事実は認めてもらえないので、自分が主張したい事実はすべて証明する必要があります。

 

もしも示談書がなかったら「慰謝料について〇〇円支払う約束をしたのに払ってもらえない」と主張しても、裁判所は「そのような示談が成立した事実を認定できない」と判断し、請求を棄却してしまうでしょう。

 

そうなったら、慰謝料をまったく受け取れなくなる可能性も出てきます。

 

示談書があれば、合意の事実を証明できるので、裁判所が浮気相手に支払い命令を出してくれます。

 

紛争をきっちり終わらせられる

示談書を作成すると、慰謝料請求トラブルをきっちり終わらせられるというメリットもあります。

 

旦那さまや奥さまが浮気をすると、どのような方でも大きな精神的苦痛を受けます。

 

許せないので浮気相手に慰謝料請求をしますが、慰謝料請求の手続き自体がさらに大きなストレス要因となる事例も非常に多いです。

 

示談書さえ作成しておけば、相手が示談内容に従ってきちんと支払いした時点で紛争を終わらせられます。

 

示談書には「本条項に定める以外、お互いに債権債務を残さない」という精算条項を入れるからです。

 

慰謝料の支払いにより基本的に相手とのやり取りが終了して、それ以後は相手と関係を持たずに穏やかに生活できるようになります。

 

示談ができてお金が振り込まれたら「ホッ」として気持ちが楽になる方がとても多いです。

 

配偶者との離婚の際に浮気・不倫の証拠にできる

浮気相手に慰謝料請求をした後で、旦那さまや奥さまと離婚の話し合いをされる方がおられます。

 

この場合、先に浮気相手との示談書を作成しておくと、それを旦那や奧さんとの離婚の際の「浮気の証拠」に使えます。

 

旦那や妻が「浮気していない」と言っても、浮気相手がはっきり「不貞していました」と認めている示談書をもっていたら、旦那や妻もそれ以上言い訳できなくなるでしょう。

 

離婚調停や離婚訴訟においても、示談書を浮気の証拠として利用できます。

 

浮気相手と配偶者を別れさせる効果

示談書を作成することで浮気相手とあなたの大切な旦那さん、奧さんを別れさせる効果も期待できます。

 

たとえば相手と示談するときに「もう二度と旦那と会わない」と約束させてその内容を示談書に盛り込むケースがあります。

 

はっきりと「別れる」「接触しない」という文言を入れておけば、相手も旦那さんと接触しにくくなるでしょう。

 

これに対し口約束だけでは相手にかかるプレッシャーも小さく、約束した内容があいまいになって相手方らがきちんと別れない可能性が高くなります。

 

浮気の再発を防ぐ役割

示談書をきちんと作っておいたら、将来の浮気の再発も防ぎやすいです。

 

相手もいったん示談書に署名押印して慰謝料を支払い「もう二度と接触しない」と明確にしているので、同じ相手と浮気するのは止めておこうと考えるのが通常だからです。

 

示談書において「もしも再度浮気した場合には違約金を支払う」という内容を入れておくと、さらに浮気の再発防止に効果的です。

 

浮気の示談書の作成方法

浮気の示談書の作成方法

次に示談書の作成方法を紹介していきます。

 

示談書のテンプレート

浮気の慰謝料の示談書を作成するときには、以下のようなテンプレートを利用できます。

示 談 書

●●●●(以下、「甲」という)と■■■■(以下、「乙」という)は、本日不貞慰謝料の支払方法について、以下のとおり、合意する。

第1条 (不貞行為の事実)
乙は甲に対し、甲の夫である○○(以下、「丙」という)が既婚者であると認識しながら平成●●年●月頃から、不貞行為を行ってきた事実を認める。

第2条 (謝罪)
乙は甲に対し、不貞行為によって甲に多大な精神的苦痛を与えた事実を認め、甲に対して真摯に謝罪する。

第3条 (慰謝料)
1 乙は、甲に対し、〇〇との不貞行為についての示談金として、金〇〇万円の支払義務があることを認め、以下のとおり、甲指定の金融機関の預金口座に振込み送金する方法によって支払う。
平成▲▲年▲▲月から平成▲▲年▲▲月まで、毎月末日限り、金▲▲万円
▲▲回払い(ただし最終月は残金全額)
金融機関の預金口座
金融機関名
本支店名
預金種別
口座番号
口座名義人
振込手数料については、乙が負担する
2 乙は、本件慰謝料の支払いにつき、丙に対して求償しない。
3 甲および乙は、本件とは別途、甲が丙に対する慰謝料請求を行う可能性がある事実を確認する。

第4条 (遅延損害金)
乙が、前条に定める慰謝料の支払いを怠った場合には、乙は甲に対し、そのときの残金に対し、年14.6%の割合による遅延損害金を足して支払う。

第5条 (期限の利益の喪失)
乙が第3条による分割金支払いを完済するまでの間、乙につき以下の事由が発生した場合には、何らの通知催告なしに当然に期限の利益を喪失する。その場合、乙はただちに既払金を除いた慰謝料の残金を支払う。
① 第3条による分割金返済を2回分以上怠り、滞納額が〇〇万円となったとき
② 乙が甲に報告せずに自宅の住所や職業、勤務先を変更したとき
③ その他本契約の定める条項に違反したとき

第6条 (私的接触禁止および違約金の定め)
乙は甲に対し、本契約締結日以降、塀との間での一切の接触をもたない。万一、乙が違反した場合、乙は甲に対し、以下のとおりの違約金を支払う。
① 電話やメール・手紙や面会などの方法で私的に接触した場合
1回につき金10万円
② 不貞行為に及んだ場合
1回につき金100万円

第7条 (守秘義務)
甲及び乙は、相互に、相手の私生活や業務の平穏を害する言動を行わないと約束する。
甲及び乙は、本示談書の内容を、第三者に対して告知、開示、漏えいなどしない。

第8条 (清算条項)
甲及び乙は、本示談書に定める他、慰謝料・損害賠償その他名目の如何を問わず、何らの債権債務が存在しないことを相互に確認する。

以上、本示談の成立を証するため、本書を2通作成し、甲乙各自署名捺印の上、各1通ずつ保有する。

平成●年●月●日

(甲) 住所
氏名            印
(乙) 住所
氏名            印

 

以下では、具体的な示談書の書き方を見ていきましょう。

 

使用する紙とペン

示談書を作成するとき、特に決まった紙やペンはありません。

 

普通のレポート用紙やパソコンの印刷用用紙でかまいません。

 

ペンについても特に決まりはありません。ボールペンや万年筆、毛筆などでもかまいません。

 

ただし鉛筆やシャープペンシルで書くと、後に消えてしまったり改ざんされたりする可能性があるので、利用できません。

 

また後で説明する「署名押印」欄以外の部分についてはパソコンで作成してかまいません。

 

パソコンを使うと複写も簡単に作れるので、便利です。

 

タイトル

次に「示談書」というタイトルを書きましょう。

 

「慰謝料についての示談書」「浮気慰謝料についての合意書」「和解契約書」などでもかまいません。

 

浮気・不倫の事実確認

浮気の示談書を作成するときには、必ず「不貞の事実」を明らかにする必要があります。

 

これを明らかにしておかないと何の目的の示談書なのかがわからなくなりますし、後に配偶者との離婚の際、「不貞行為」の証拠にもできなくなるからです。

 

相手に浮気や不倫の事実を確認させるときには、必ず「不貞行為(=肉体関係)」があった事実を明らかにすべきです。

 

示談書に「浮気」や「不倫」などと表記しないようにしましょう。

 

特に「浮気」では「肉体関係」があったと証明できなくなる可能性があるからです。

 

また不貞関係があった時期についてもできるだけ詳しく特定しましょう。

 

「平成〇〇年〇月頃から」などの記載でかまいません。

 

慰謝料の金額、支払い方法の確認

次に慰謝料についての取り決め内容を書きます。

 

慰謝料については「金額」と「支払い方法」が重要です。

 

まずは総額いくらにするかを書きましょう。

 

そしてこれを一括払いするのか分割払いするのかを明らかにします。

 

どちらであっても支払期限と支払い方法を記載する必要があります。

 

たとえば「平成〇〇年〇月〇日限り(一括払いのケース)」と書いたり「平成〇〇年〇月から平成〇〇年〇月まで、毎月末日限り〇万円ずつ(〇回払い)(分割払いのケース)」などと書いたりします。

 

支払い方法については、通常銀行振込にしますので、その旨記載して振込先の口座も表記しておきましょう。

 

期限の利益喪失について

慰謝料の支払を分割払いにするときには、必ず「期限の利益喪失」についても記載しておく必要があります。

 

期限の利益喪失とは分割払いを滞納して一定金額に達したときに、そのときの残金を一括払いしなければならないという約束事です。

 

期限の利益喪失条項をつけておかないと、相手が慰謝料をきちんと支払わずに滞納したとしても、支払時期が来た分しか請求できなくなって不都合があります。

 

裁判するとしても、少額ずつしか請求できなくなるので効率が悪いです。

 

期限の利益喪失条項を入れるときには、だいたい分割金を「2か月分」以上滞納したときに、そのときの残金を一括払いする内容にします。

 

ただし2か月とは限らず、3か月や4か月分、あるいは1か月分などにしてもかまいません。

 

また浮気相手と旦那さまや奥さまを別れさせる内容の示談書にする場合には「もしも旦那や妻と接触したときには、その場合にも期限の利益を喪失する」と記載しておくと、相手にプレッシャーをかけやすいです。

 

遅延損害金について

相手が慰謝料の支払を滞納して期限の利益を喪失する場合、遅延損害金を付加して請求できる内容にしておくと良いです。

 

遅延損害金が発生する内容にしておくと、相手に強いプレッシャーがかかって慰謝料を遅れずに支払う可能性が高くなるからです。

 

法定の遅延損害金は年率5%となりますが、自分たちで取り決めるときにはそれより高くしてもかまいません。

 

この示談書では年率14.6%としています。

 

配偶者と不倫相手が今後接触しないと約束する

旦那や妻と浮気相手を別れさせたい場合には、示談書内において「配偶者と浮気相手が今後接触しない」という条項を入れておくと良いです。

 

この条項により、相手が配偶者とよりを戻す可能性を低くできるからです。(ただしこの条項を入れても完全に不倫の再発を防げるものではありません)

 

守秘義務

普通、夫婦問題や不倫の慰謝料トラブルについては周囲に知られたくないものです。

 

ところが浮気相手によってはブログなどに慰謝料トラブルについてかき立てる人がいますし、周囲に触れ回る可能性もあります。

 

浮気相手が主人と同じ会社などの場合、変な噂が回ってしまうと社内の雰囲気が悪くなったり旦那さんや奧さんが不利益な処遇を受けたりする可能性もあります。

 

そのような事態を避けるために、お互いに本件のトラブルについては口外しない条項を入れておきましょう。

 

精算条項

さらに精算条項を入れておくのも重要です。

 

精算条項とは、この示談書に定める慰謝料以外に請求者と相手の間に債権債務関係がないと明らかにするための取り決めです。

 

これにより、示談後に相手から何らかの請求をされたりしてトラブルが蒸し返されるおそれがなくなります。

 

なお精算条項を入れると、こちらからの相手に対する追加請求も不可能となります。

 

示談書に署名押印するときには「この内容でかまわない」と心から納得してからにすべきです。

 

日付、署名と押印

示談書ができたら、後は日付を入れて浮気相手とあなたが署名押印するだけです。

 

他の部分はパソコンで作成したとしても、署名押印部分だけは当事者がそれぞれ直筆で行い、自分で押印する必要があります。

 

印鑑は実印でなくてもかまいません(認印でも有効です)。

 

示談書を公正証書にする

公正証書

浮気や不倫の慰謝料支払いについての示談書ができたとき、示談書を「公正証書」にしておくかどうかという問題があります。

 

公正証書とは、公証人という公務員の1種の人が作成する公文書の1種です。

 

公務員が職務として作成する文書なので非常に信用性が高く「無効」になりにくいです。

 

また原本が「公証役場」で保管されるので、紛失や偽造・変造などのおそれもありません。

 

浮気や不倫の示談書を公正証書にしておくと、浮気相手が「私が署名押印したものじゃないから無効」などと言えなくなりますし、示談書をなくしてしまうおそれもありません。

 

さらに大きなメリットとして「強制執行認諾条項」があります。

 

強制執行認諾条項とは債務者が「支払いを怠ったときにいきなり強制執行(差押え)をされても文句を言いません」とする条項です。

 

示談書に強制執行認諾条項を入れておくと、万一相手が不払いを起こしたとき裁判をせずにいきなり相手の資産や給料を差し押さえる権利が認められます。

 

もしも公正証書にせずに単なる示談書しかなかったら、いったん地方裁判所で「慰謝料請求訴訟」をしないと差押えができなくなり、手間がかかります。

 

そこで浮気慰謝料の合意書を作成するときには、できる限り公正証書にしておきましょう。

 

相手が嫌がる場合には、こちらが費用負担するなどと申し入れてその気にさせると良いでしょう。

 

示談書作成の流れ

探偵事務所の浮気の証拠

以下では浮気が発覚してから示談書を作成するまでの流れを追って見ていきましょう。

 

浮気の証拠を集める

浮気・不倫が発覚したらまずは浮気の証拠を集めましょう。

 

メールや写真、各種の領収証や電話の通話記録、交通ICカード、日記や手帳など多方面からできるだけ多くの証拠を収集すべきです。

 

自分一人では相手方らの「肉体関係」を証明できる証拠を入手できない場合には、探偵事務所に依頼して尾行調査を依頼すると良いです。

 

なお浮気の証拠の集め方については以下の記事で詳しく解説しているので、よろしければご覧下さい。

浮気の証拠
浮気の証拠
浮気の証拠になるものとは?効果的な集め方と使い方を完全解説!

夫や妻が浮気したら、何から始めたら良いのでしょうか?   まずは「浮気の証拠」の収集を何より優先すべきです。   配偶者と離婚するにも復縁するにも、浮気の慰謝料請求を進めていくため ...

 

内容証明郵便を送付する

浮気・不倫の証拠をつかんだら、次は内容証明郵便を使って浮気慰謝料の請求書を送ります。

 

内容証明郵便を利用すると、相手に強いプレッシャーを与えられますし、後に裁判になったときに内容証明郵便の控えを証拠にできるからです。

 

内容証明郵便を送付すると、その後相手との間で浮気の慰謝料についての話し合いを進めます。

 

合意書を作成する

話合いによって慰謝料の金額や支払い条件、配偶者と別れるかどうかなどを決めて和解できたら、その内容を「合意書」にまとめます。

 

合意書作成方法については上記で説明したとおりです。

 

浮気の示談書作成の際の注意点

浮気の示談書の注意点

最後に、浮気の示談書を作成するときに注意しておきたい事項を紹介していきます。

 

W不倫のケース

浮気・不倫には「W不倫」の場合があります。W不倫とは、浮気の当事者の双方が既婚者のケースです。

 

双方が既婚者の場合、双方の配偶者が浮気相手(既婚者)に対して慰謝料請求できます。

 

つまり、夫婦間で慰謝料をクロス払いするような格好になるのです。

 

たとえば、あなたの夫と既婚者の女性がW不倫したとします。

 

この場合、あなたが先に浮気相手の女性に慰謝料請求をして慰謝料を受け取ったとしても、浮気相手の夫があなたの夫を訴えてきたら、今度はこちらが相手に慰謝料を支払わなければなりません。

 

そうなると結局夫婦間で慰謝料を払い合っただけの結果になり、ほとんど意味が無くなります。

 

そこでW不倫の場合に慰謝料請求するときには「相殺」的な考え方をとり、当初から「双方が慰謝料請求しない」という約束をするなどの工夫が必要となります。

 

ただし相手の夫が不倫に気づいているかどうかによっても対応方法が異なってくるので、自分のケースでどういう条項を入れたら良いかわからない場合には、弁護士に相談すると良いでしょう。

 

「別れる」という文言の効果について

浮気の示談書を作成するとき、浮気相手とあなたの配偶者が「別れる」「二度と接触しない」と約束する条項を入れるケースが多いです。

 

しかしこのような条項があっても、強制力がありません。

 

浮気相手や旦那さま、奧さまが約束に違反して接触したとしても、無理矢理引き離せるものではないのです。

 

また旦那と浮気相手が同じ職場の場合などには、仕事を辞めさせるわけにもいきません。

 

不倫や浮気は解雇理由になりませんし、懲戒事由にもならないケースが多いので、会社に浮気がバレても辞めさせられないどころか、配置転換、異動にすらならないケースもあります。

 

では示談書に別れると書いても何の意味も無いのでしょうか?

 

そういうわけでもありません。

 

示談書に「接触しない」「再度不貞に及ばない」と書き入れておけば、後に相手が再度浮気したときに慰謝料請求しやすくなりますし、金額的にも高額になりやすいです。

 

一度約束したのに、それを破ってあえて不倫・浮気したために強い違法性が認められるからです。

 

また「別れる」「接触しない」と書かれていると相手に対する心理的な負担となるので、再度の浮気・不倫に及びにくくなるという効果もあります。

 

浮気の慰謝料を請求しない場合

今回は示談によって浮気相手に慰謝料を請求する内容にしましたが、示談するときに必ずしも慰謝料を支払ってもらう必要はありません。

 

浮気や不倫がさほど悪質ではなく浮気相手がきちんと反省しており謝罪もしてくれて、旦那や妻と別れて一切接触しないと約束しており、相手の年齢が低くお金を持っていない場合などにはあえて「慰謝料を請求しない」という選択肢もあり得ます。

 

また先ほども少し触れましたが、W不倫の場合には夫婦が相互に慰謝料を請求せずに解決してしまう方法が有効です。

 

浮気の慰謝料を請求しない場合には、その条項を盛り込んで示談書を作成する必要があります。

 

「浮気の慰謝料を請求しないから示談書は要らない」というわけにはいきません。

 

謝罪条項について

示談書を作成するとき「謝罪条項」が問題となるケースが多いです。

 

謝罪条項とは「浮気相手が慰謝料請求者に謝罪する」という条項です。

 

謝罪するとは言っても、その一文を示談書に入れるだけです。

 

通常、浮気の被害者は浮気相手に対して許せないと感じているので「反省させたい」「謝らせたい」と考えていますが、浮気相手によっては感情的になって「絶対に謝りたくない」と考えており、トラブルになる例があるのです。

 

このようなときにスムーズに示談するためのコツとして、謝罪にはあまりこだわらない方が良いです。

 

示談書に一文で「謝罪する」と入れてもらっても法的な効果は全くありません。

 

また示談書に「謝罪する」と書いたからと言って相手が本当に反省しているかどうかは分かりません。

 

さらに謝罪条項にこだわって示談が不成立になると不利益が大きすぎます。

 

そこで示談するときには、なるべく感情を抑える方が良いものです。

 

自分一人では冷静な判断ができない場合には、弁護士などの専門家に相談しましょう。

 

謝罪文の差し入れについて

示談書に謝罪条項を入れなくても、別途浮気相手に「謝罪文」を求める方が相当数おられます。

 

確かに謝罪文を求めたいという気持ちはわかりますが、これについても法的な効果はありません。

 

また謝罪は自ら謝る点に価値が認められるのであり、強制された謝罪文にはあまり価値がないでしょう。

 

また相手が中途半端な謝罪文を提出してきたために、かえって怒りが増してしまうケースもあります。

 

それよりは、高額な慰謝料を支払わせる方を重視した方が請求者にとっても利益となるでしょう。

 

まとめ

今回は浮気や不倫の示談書について解説しました。

 

浮気相手と示談したら、必ず示談書を作成しましょう。

 

示談書を作成しないと後日相手が慰謝料を払ってくれないときに追及できなくなるおそれがあるからです。

 

示談書に盛り込むべき内容はケースによっても異なるので、今回ご紹介した内容を参考に適切な文書を作成して下さい。

 

作り方が分からない場合には弁護士などの専門家に相談するのも良いでしょう。

 


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  • この記事を書いた人
【元弁護士】福谷 陽子

【元弁護士】福谷 陽子先生

京都大学在学中に司法試験に合格し、弁護士登録。勤務弁護士を経て、法律事務所を設立・運営。弁護士時代は離婚や男女問題の相談がとても多く、浮気の慰謝料請求を始めとして、財産分与、子供の親権、DVなどの事件に取り組む。女性の視点から、丁寧かつ柔軟にきめ細かい対応を行い、「カウンセラーに相談するより先生に相談した方が良い」などと言われ、口コミでも評判の人気弁護士となる。その後体調不良により弁護士事務所を一時閉鎖。現在は10年間の弁護士経験を元に法律の解説を中心とした執筆に専念。