離婚調停の賢い利用方法!調停離婚でこれだけ押さえておこう

調停離婚

旦那さまや奧さまが浮気したときなどには「これ以上夫婦関係を続けられない」と感じるものです。

 

直接相手と交渉しても離婚協議が整わなければ、家庭裁判所で「離婚調停」をするしかありません。

 

いきなり一人で離婚調停をする場合、多くの方が緊張してしまったり不安を感じたりするのではないでしょうか?

 

今回は離婚調停の賢い活用方法と調停離婚について知っておきたい知識をまとめて解説します。

 

離婚調停とは

家庭裁判所

話し合いができないなら「離婚調停」が必要

離婚調停とは夫婦関係が悪化してきたときに、離婚問題について話し合うための家庭裁判所の手続きです。

 

たとえば旦那さんの浮気が発覚したときなどには「離婚したい」と考える方が多いですが、旦那さんに直接「離婚して」と言っても「嫌だ」と言われて応じてもらえないケースがあります。

 

また「離婚には応じるけど親権は渡さない」「離婚してもいいけど慰謝料は払えない」などと言われて困ってしまう方も多いです。

 

このような対応をされると通常被害者の配偶者は納得できないので、話し合いによる協議離婚はできません。

 

そこで離婚調停が必要になります。離婚調停によって成立する離婚を「調停離婚と言います。

 

離婚調停は「裁判所で話し合うための手続き」です。

 

離婚調停を申し立てると家庭裁判所の「調停委員会」が夫婦の間に入って調整をしてくれるので、夫婦が直接話し合うよりも合意しやすくなります。

 

しかしあくまで話し合いによる解決を目指す手続きなので、最終的に2人が合意できなかったら離婚問題を解決できません。調停は「不成立」になって何の効果も発生せず終わってしまいます。

 

いきなり離婚訴訟はできない!「調停前置主義」とは

離婚の際、相手との対立が激しい場合などには「旦那(嫁)が離婚に応じないなら調停しても意味がないから、いきなり裁判したい」という方も多いです。

 

しかし日本の離婚制度においては「いきなり裁判」はできません。

 

離婚を進めるときには、必ず離婚訴訟前に離婚調停をしないといけないからです。この決まりを「調停前置主義」と言います。

 

相手がどんなに強硬であったり、酷いDVの加害者で家庭裁判所に来たら暴れて危害を加える可能性のある人であったりしても、いったんは離婚調停しなければなりません。

 

離婚調停をしなくて良いケースとは?

ただし一定のケースでは、離婚調停をせずにいきなり離婚訴訟できる可能性があります。

 

それは相手が3年以上生死不明な状態が続いているという理由により、訴訟で離婚したい場合です。

 

このようなケースでは、そもそも相手が生きているか死んでいるのかすら分からないのですから呼び出す方法もなく、離婚調停をしても相手が家庭裁判所に来る可能性がありません。

 

離婚調停する意味がないので、調停なしで裁判できます。

 

同居中でも離婚調停できる?

調停離婚

離婚調停をするときには「旦那や妻と別居しなければならないの?」という疑問を持つ方もおられます。

 

同居のまま離婚調停してもOK

一般的には離婚調停をするほど夫婦関係が悪化しているなら当然別居するものだと思われていますし、実際に離婚調停をしておられるご夫婦の多くは別居しています。

 

しかし離婚調停をするとき「別居しなければならない」という決まりはありません。同居したままでも、問題なく離婚調停を進められます。

 

同居しながら離婚調停をするメリット

同居しながら調停を進めるとメリットもあります。

 

まず相手の生活態度や日ごろの行いを把握しやすいですし、証拠を集めやすいです。

 

たとえば旦那さんや奧さんが浮気している場合には、浮気の証拠を入手しなければなりません。

 

別居してしまったらいつ浮気相手と会っているのか把握しにくく、探偵事務所に浮気調査を依頼するとしても、いつどこで尾行すれば良いのかなど決定しにくいです。

 

また同居していたら、旦那さんや奧さんのスマホのメールやSNSの記録などもチェックしやすいですし日記帳や手帳、写真などの資料も発見しやすいです。

 

預貯金通帳や生命保険証書などの財産分与の資料も容易に見つけられます。

 

まだ手元に十分な証拠が揃っていないなら、同居しながら調停を進めるのも1つの有効な方法です。

 

同居しながら調停をするデメリット

同居しながら離婚調停をすると、デメリットもあります。

 

まず大変なストレスがかかります。

 

家庭裁判所からの呼出状も同じ家に同じタイミングで届くので何となく気まずいですし、調停期日でもめた日には、帰宅後相手が感情的になって怒鳴ってくる可能性もあります。

 

さらに問題になるのは、相手が離婚を拒絶しているケースです。

 

たとえば奧さんが「離婚したい」と言っているにもかかわらず旦那さんとの同居を継続していたら、旦那さんは「妻とは別居もしていないし普通に一緒に暮らしているから、夫婦関係は悪化していないんです。嫁の気の迷いです」などと言うでしょう。

 

すると調停委員も「それなら夫婦関係を修復した方が良いのではないか」と考えてしまいます。

 

そこで「自分としては離婚したいけれど相手が離婚を拒絶している」状態ならば、なるべく早めに別居した方が良いでしょう。

 

ただし明確な浮気の証拠があれば、相手が離婚を拒絶しても訴訟で強制的に離婚できるので、同居したまま調停を続けても不利になりません。

 

同居しながら調停しても良いケース

以下のようなケースでは、同居しながら離婚調停を進めてもかまいません。

  • 証拠集めをしたいとき
  • 別居する費用が足りないとき
  • 離婚条件についての争いがあるが、離婚については合意できているケース

別居して調停すべきケース

以下のような場合、別居してからの離婚調停をお勧めします。

  • 相手が離婚を拒絶しているケース
  • 明確な法律上の離婚原因がないケース

離婚調停の相談先

家事相談

離婚調停について不安がある場合には専門知識を持った第三者に相談すると安心です。離婚調停について相談できる場所は、以下の2種類です。

 

家庭裁判所の家事相談

家庭裁判所では「家事相談」というサービスを行っています。

 

これは家事調停の申し立て方法や手続きについてアドバイスしてくれるものです。

 

離婚調停の申立書の書き方、申立手続の方法、DVのケースでの対処方法など、裁判所の職員が教えてくれます。

 

ただし家事相談は「調停手続きの進め方」についての相談であり「法律相談」ではありません。

 

たとえば「浮気の証拠の集め方」「有利な条件で離婚する方法」「相手に高額な慰謝料を払わせる方法」「そもそも離婚調停すべき場面か?」などについての具体的なアドバイスは受けられません。

 

離婚調停の手続的なサポートを受けたい方には家事相談はとても有用ですので、申立先の家庭裁判所に行って相談を受けましょう。

 

弁護士相談

離婚についての法律相談を希望するのであれば、弁護士に相談する必要があります。

 

弁護士は法律の専門家なので具体的な離婚の解決方法についてのアドバイスをしてくれますし、依頼すれば離婚調停の代理人になってもらえます。

 

弁護士に相談する方法はいくつかありますが、以下では代表的なものを示します。

 

弁護士会の法律相談

全国の弁護士会では法律相談を受け付けています。

 

お住まいの都道府県の弁護士会のウェブサイト()にアクセスし、電話番号を調べて弁護士相談を申し込みましょう。

 

弁護士会の法律相談は費用がかかります(30分5000円程度)。

 

また担当の弁護士を選べず、その日担当している弁護士が相談を受けます。

 

法テラスの法律相談

資力がない方の場合には、法テラスの法律相談がお勧めです。

 

法テラスを利用すると無料相談を受けられるからです。

 

収入が一定額を超えていると30分5000円の料金が発生します。

 

法テラスで相談したいときには、まずはサポートダイヤルに電話(0120-078374)してみましょう。

 

直接弁護士事務所で相談を受ける

離婚相談をするなら、弁護士事務所に直接申込みをする方法もお勧めです。

 

今は多くの弁護士が無料相談を実施しているからです。

 

「地域名 離婚 弁護士」などのワードで検索すると、弁護士事務所のサイトがたくさん出てくるので、気になる事務所に連絡して法律相談の申込みをしましょう。

 

ウェブサイトに「無料相談」と書いてある事務所であれば無料で相談できます。

 

市役所の法律相談

お住まいの地域の市町村役場でも弁護士の無料相談を受け付けています。

 

月1回の決まった日に行われている例が多いので、自治体のウェブサイトや広報誌などで確認しましょう。

 

離婚調停の手続きの流れ、回数と期間

以下では離婚調停を利用するときの手続きの流れや回数、期間について説明します。

 

離婚調停の手続きの流れ

離婚調停を利用したいときには家庭裁判所に申立をする必要があります。

 

そのためには「調停申立書」「戸籍謄本」を提出し、収入印紙(1200円分)連絡用の郵便切手を支払います。

 

離婚調停の申立方法については、家庭裁判所の家事相談でも教えてもらえますし、以下の記事で詳しく解説しているので、よろしければお読み下さい。

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調停を申し立てると家庭裁判所から夫婦の双方へ呼び出し状が届きます。

 

呼び出し状には調停が行われる家庭裁判所の場所と担当部、書記官の連絡先、呼び出し時間が書かれています。

 

当日は必ず時間に遅れないように家庭裁判所に行きましょう。

 

裁判所では旦那さんと奧さんが別々の部屋で待機して、交互に調停委員から呼び出されます。

 

話をする相手は常に調停委員であり、揉めている相手と直接話をする必要はありません。

 

ただし夫婦の双方が希望すれば調停委員のいる部屋に夫婦が双方入って「同室」での話し合いもできます。

 

一回の調停期日は2~3時間程度です。

 

その日に成立しなければ次回期日に持ち越します。

 

調停期日は1か月に1回程度の頻度で開かれ、何度か話し合いを繰り返します。

 

夫婦が合意できたら調停が成立して家庭裁判所で「調停調書」が作成されます。

 

調停調書を市町村役場に持っていったら離婚届ができます。

 

残念ながら合意できなかった場合には調停は「不成立」となり、終わってしまいます。

 

この場合には離婚訴訟などによって離婚を進めていくしかなくなります。

 

離婚調停の回数と期間

離婚調停をするときにはだいたい月1回程度のペースで期日が開催されますが、何回くらい繰り返すのでしょうか?

 

一般では「離婚調停は3回までしかできない」などと思われているケースがあります。

 

しかし離婚調停に回数制限や期間制限はありません。合意が成立する可能性がある限り、何度でも開かれます。

 

10回以上調停を繰り返して1年や2年以上離婚調停を続けるケースもありますし、反対に1回で成立してしまう例もあります。

 

一般的には3回程度で調停が終了するケースが多く、かかる期間の標準は3~4か月程度です。

 

離婚調停が長びきやすいパターン

離婚調停が長びきやすいのは、以下のようなケースです。

 

財産分与で財産調査が必要

財産分与で互いに「相手が財産を隠し持っている」などと主張しており財産調査が必要になると、調停が長びきやすいです。

 

調停では基本的に強制的な開示はできないので、お互いが任意に提出するしかありません。

 

しかし「次回までに提出します」などと言っても実際には通帳などを持ってこない人もあり、期日が無駄になってしまうなどして調停が長くなってしまいます。

 

子どもの親権問題で争っている

子どもの親権問題で争いが発生すると、家庭裁判所の調査官が子どもの様子を調べる手続きが入る可能性があります。

 

すると調査のために1か月程度かかりますし、その後は調査結果をもとにどのようにしていくか話し合わないといけないので、調停が長くなりやすいです。

 

ただし親権についての対立が激しすぎる場合には調停を続けても成立する見込みがないと判断されて、1回や2回の短期で打ち切られるケースもあります。

 

調査官調査を入れるのは、調査をしたら夫婦どちらかの気が変わる可能性があるケースのみです。

 

不成立になるタイミング

離婚調停をしても、最終的に相手と合意できなかったら不成立になって調停が終了します。

 

不成立になったら離婚訴訟によって解決するしかなくなるので当事者にとっては負担が大きくなります。

 

実際にはどのようなタイミングで不成立になるのでしょうか?

 

基本的には「これ以上話を続けても、合意できる可能性がない」と判断されたときです。

 

離婚調停をするときには、期日が終わるたびに調停委員が調停官(裁判官)に期日の内容を報告して、次回の進行方法などを決めています。

 

そのとき調停官に「もうこれ以上話をしても解決できる見込みがない」と思われたら「では次回(あるいは今回)不成立にしましょう」と言われて、不成立にされてしまいます。

 

当事者が「どうしてももう一回だけ話をしたい」と強く希望すれば1回程度は延ばしてもらえる可能性もありますが、相手が譲らないのですから調停で解決するためには「自分が譲るしかない状況」になります。

 

このような場合、不成立にしてしまうのか訴訟で争うべきかについて、難しい判断を迫られます。

 

持っている証拠の内容や離婚原因の有無などによってもとるべき対処方法が異なるので、弁護士に相談して判断した方が良いでしょう。

 

離婚調停に相手が来なかったらどうなるの?

離婚調停をするとき、家庭裁判所から呼び出し状が届いても無視する方がおられます。

 

もしも旦那さんや奧さんが調停に来なかったら、どうなるのでしょうか?

 

一回で不成立になるケースは少ない

相手が離婚調停に来ない場合「すぐに不成立にしてください」と希望される当事者の方がおられますが、実際にはそういうわけにはいきません。

 

まずは裁判所の書記官が、相手の携帯電話などに電話をする例が多いです。

 

相手が出たら「今離婚調停中なのですが、お越しになれますか?」と聞きます。

 

相手が「忘れていた」「今日は無理」などと言ったら「いつなら来られますか?」と聞き、相手が来られる日を確認します。

 

そしてその日に次回の期日を入れて、その日は終了します。

 

電話がつながらなかった場合には、裁判所側で申立人の都合を聞いて次回の期日を決め、相手方宛に再度呼出状を送付します。

 

次回期日に相手が来たら、通常通り調停で話を進めていきます。

 

相手が2回連続で来なかった場合には、不成立になる可能性が高くなります。

 

このように、相手が離婚調停に来なかったからと言って一回で不成立にして裁判に進めるとは限らないので、おぼえておきましょう。

 

調停に来ないとペナルティはある?

離婚調停を無視して相手が欠席した場合、ペナルティはないのでしょうか?

 

このような場合「相手が来ないのだから、私の主張が全面的に通っても良いのでは?」と考える方がおられます。

 

しかし調停はあくまで話し合いによって解決する手続きですから、相手が合意していないのに勝手に調停を成立させられるものではありません。

 

また「裁判所の呼び出しを無視しているのだから、強制的に連れてくる方法はないの?」と言われるケースもあります。

 

しかし調停への出席を物理的に強制する手段はないので、それも不可能です。

 

ただし調停に来ないと調停委員の心証は悪くなるでしょうから、2回目以降に相手がやってきたときに不利な取扱いをされる可能性はあります。

 

また調停に出席しないと「過料」という制裁を科され、5万円以下の金銭支払いが必要になる事例もあります。

 

さらに調停で反論の機会を与えられないまま離婚訴訟をされる結果になるので、相手にとっても決して有利な状況にはなりません。

 

離婚調停に来ないからと言って「逃げ得」になるわけではないのです。

 

調停でも証拠が必要?

探偵事務所の浮気の証拠

離婚訴訟をするときには必ず「証拠」が必要ですが、離婚調停でも証拠は必要なのでしょうか?

 

調停を進めるときには証拠は必須ではありません。

 

まったく証拠がなくても財産分与のお金ももらえますし慰謝料も払ってもらえます。

 

しかしそのためには、相手が支払いに合意しなければなりません。「払いたくない」と言われたら払ってもらえないのです。

 

相手に支払いのプレッシャーをかけるには証拠が必要です。

 

たとえば旦那さんや奧さんが浮気して離婚になったのであれば、必ず浮気の証拠を手元に置いておくべきです。

 

離婚調停でも相手が「浮気していない」と言う可能性がありますが、そのようなときには証拠を突きつけると相手も否定できなくなるからです。

 

また離婚調停段階では証拠を直接提示せずに「手元に探偵事務所の浮気調査報告書があるので事実は判明しています」と通知するだけにとどめてもかまいません。

 

将来訴訟をするときにそなえて、相手に対策をされないためです。

 

どちらにしても離婚調停を有利に進めるには証拠を持っておくべきです。

 

浮気の証拠としては、旦那さん(奧さん)と浮気相手のメール、LINEなどのSNSの記録、写真、スマホの通話記録、領収証などいろいろなものが考えられますが、もっとも有効になりやすいのは探偵事務所の浮気調査報告書です。

 

浮気調査報告書があると、直接的に「肉体関係」を証明しやすいからです。

 

肉体関係を証明できないと、離婚原因にもなりませんし慰謝料も請求できません。

 

浮気の証拠の集め方については次の記事で詳しく解説しているので、よろしければご参照ください。

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調停離婚の届出について

離婚調停が成立したら家庭裁判所で「調停調書」が作成されます。

 

調停調書を市町村役場に持っていったら離婚の届出ができますが、このとき誰が届出をするのかが問題です。

 

旦那さんか奧さんか、申立人か相手方かなど、決まりはあるのでしょうか?

 

基本は申立人が届け出る

離婚調停が成立したときの届出人は、基本的に「調停の申立人」です。申立人は離婚を希望して調停を申し立てた本人だからです。

 

そこで自分から離婚調停を申し立てて調停が成立したら、早めに調停調書を市町村役場に持参して届け出なければなりません。

 

実際には奧さまが届出をすべきケースが多い

ただし実際には「奧さまが離婚届を提出する」ケースが圧倒的に多いです。

 

なぜかというと、奧さまは離婚届を提出する際に「離婚後の戸籍」について決めなければならないからです。

 

日本の制度では夫婦別姓が認められていません。

 

夫婦が婚姻するときには奥さまが旦那さまの戸籍に入って旦那さまの名字へと変わっているケースが非常に多いです。

 

しかし離婚すると奥さまは旦那さまの戸籍から抜けるので、離婚後の戸籍をどうするのか決めなければなりません。

 

このとき元の実家の戸籍に戻るのか自分だけの新しい戸籍を作るのかを選べます。

 

新しい戸籍を作るときには、新しい戸籍の本籍地も決めなければなりません。

 

これらの戸籍についての届出事項は、奥さまが決定して離婚届に書き込む必要があります。

 

旦那さまが離婚届けをすると、奥さまの戸籍をどうして良いかわからないので不都合が発生します。

 

奥さまにしても、勝手に旦那さまに判断されると困るでしょう。

 

また奥さまは離婚後も、婚姻中の旦那さまの名字を引き続いて利用できます。この制度を「婚姻続称」と言います。

 

婚姻続称の手続きをするにも市町村役場での手続きが必要なので、やはり奥さまが自分で離婚届を提出してその際に一緒に手続きしてしまうのが簡便です。

 

このような理由で、通常の離婚のケースでは奥さまが離婚届をした方が夫婦お互いにとってメリットがあり、奥さまが届出人となる例が多いのです。

 

旦那さまが申立人の場合の対処方法

離婚調停で「旦那さまが申立人、奥さまが相手方」となっているときには、原則的に旦那さまが届出人となるはずです。

 

奥さまが届出をするためには、どのようにしたらよいのでしょうか?

 

この場合には調停調書に「相手方の申出によって離婚する」と書き入れてもらいます。

 

そうしたら奥さまが役所に調停調書を持参して離婚届できます。

 

通常のケースでは調停離婚が成立するときに調停官から「今回は奧さんの方から届出ができるようにしておきますね」などと言われて、何もしなくても「相手方の申出により」という文言を入れてもらえます。

 

しかし、ときには忘れられてしまう可能性もあります。

 

自分でも届出人についての知識を持ち、気がついたら調停委員や調停官に言った方が良いでしょう。

 

なお弁護士に離婚調停の代理人を依頼していたら、このあたりの手続きについては弁護士が対応してくれるでしょう。

 

離婚調停が成立したときの届出期間とは

離婚調停が成立したら家庭裁判所から自宅宛に郵送で「調停調書」が送られてきます。調停成立から1~3日程度かかります。

 

ただし離婚調停にもとづく離婚届は「調停成立日から10日以内」にしなければなりません。

 

そこで自宅に届いてから離婚届けをするまでには1週間程度しか猶予がありません。

 

期限を過ぎても離婚届自体は受け付けてもらえますが、過料という金銭的な制裁が科される可能性があります。

 

そのような結果にならないように、調停調書が届いたらすぐに役所に持っていって届出をしましょう。

 

戸籍に記載された「調停離婚」を知られないための方法

調停離婚したときには、戸籍にも「調停離婚」と記載されます。

 

そこで戸籍謄本を取得すると、過去に離婚調停で離婚した事実がわかります。

 

調停は話合いの手続きであり訴訟とは異なりますが、一般的には調停と訴訟を区別していない方も多く「調停離婚」と書かれた戸籍謄本を見られると「裁判をした」と捉えられる可能性もあります。

 

再婚相手などに戸籍を見られて「調停した人だ」と思われたくない場合には、離婚後に本籍地を変更すると良いです。

 

実家の戸籍に戻った場合には、本籍地を決めて新たに自分の戸籍を作ります。

 

そうすると新しい戸籍には「新たに戸籍を編成した事実」しか記載されない(つまり離婚した事実が記載されない)ので「調停離婚」の記載を見られる可能性がなくなります。

 

まとめ

今回は、離婚調停や調停離婚についてご説明しました。

 

調停離婚するときには知っておくと役に立つさまざまな知識があるものです。

 

まずは離婚を有利に進めるための各種の証拠を集め、わからない問題については専門家に相談し、手続きの流れや届出方法を把握して万全の体制で臨みましょう。

 

浮気の証拠集めをするときには探偵事務所に浮気調査を依頼するのも有効な方法となります。

 

今回ご紹介した内容を頭に入れて、なるべく有利な方法で離婚調停を進めていきましょう。

 

  • この記事を書いた人
福谷陽子

【元弁護士】福谷 陽子先生

京都大学在学中に司法試験に合格し、弁護士登録。勤務弁護士を経て、法律事務所を設立・運営。弁護士時代は離婚や男女問題の相談がとても多く、浮気の慰謝料請求を始めとして、財産分与、子供の親権、DVなどの事件に取り組む。女性の視点から、丁寧かつ柔軟にきめ細かい対応を行い、「カウンセラーに相談するより先生に相談した方が良い」などと言われ、口コミでも評判の人気弁護士となる。その後体調不良により弁護士事務所を一時閉鎖。現在は10年間の弁護士経験を元に法律の解説を中心とした執筆に専念。

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